サファイアの語源は、ラテン語で青を意味する「Sappirus」です。
和名を青玉といいます。9月の誕生石です。
サファイアは、鉱物的にはコランダムに分類されます。不純物が非常に少ない純粋なコランダムは無色透明ですが、微量な不純物が含有されることで、様々な色を呈します。ブルーサファイアの青色は、鉄分とチタニウム元素によって生み出されます。
コランダムの中で赤色のものをルビー、それ以外のものを全てサファイアとよびますが、古来サファイアは青色のものを指し、現在でも一般にサファイアというときは、ブルーサファイアを指しています。
コランダムには、虹に見られる赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色がすべて存在しますが、青色以外のものには色名の後にサファイアをつけ、まとめてファンシーサファイアと呼ばれています。
ブルーサファイアは、古来から精神的世界に深い関わりを持つと言われています。神の信託を告げる宝石とされ、ユダヤ・キリスト教では、「モーゼの十戒」はブルーサファイアに刻まれていたとも言われています。サファイアがギリシャ・ローマをはじめ、ヨーロッパに浸透するに従って、聖パウロのシンボルとなり、宗教上の儀式や聖職者の指輪に用いられるようになりました。7世紀初頭から、僧侶の叙位新任の指輪にサファイアを嵌める慣習がありましたが、中世には「司教の石」「幸福の石」として法皇や皇帝、王族等の権利者の冠にサファイアが流行し、宝石としての高い地位を築きました。
サファイアの中には、光を当てると6条の星(スター)が現れるものがあります。それがスター・サファイアで、この効果をアステリズムと呼びます。スターはカボションカットされたサファイアの表面に出て、石を傾けると移動していきます。スターは石の中や上に固定されているのではなく、動かすと太くなったり二重になったり、さまざまな表情に変化します。
スター・サファイアの内部には、乳白色の針状部質が絹の糸束状であることから“シルク・インクルージョン”と呼ばれる内包物が多く含まれています。シルクといわれるルチル(酸化チタンの一種)の針状の結晶がスターの原因で、60度に交わっているルチルに光が当ると、カボッションの上にスターが現れます。
スター・サファイアは、カボッションカットされたブルーとグレーのコランダムに、スター効果が出るものを指します。同じ仲間であるルビーのほか、バイオレット・サファイアにもスターが見られます。
スター・サファイアの交叉する3本の光の線は、信頼・希望・運命を表すと言われてきました。
コーンフラワー(矢車草)ブルー
昔からサファイアで一番好まれてきた色は、カシミール産のコーンフラワーと言われる豊かで優しいブルーです。今ではカシミールからはほとんどとれませんが、それに近いものが、スリランカやマダガスカルから産出されます。
パパラチャとは、サファイアのみに用いられる特別の色名で、古代インドのサンスクリット語(梵語)から由来したと言われ、蓮の花の色を意味しています。
ややオレンジ色を帯びたピンク色のサファイアのみに、この名称が与えられ稀少価値があります。
宝石の美ししは原石でき決まります。しかし原石の美しいサファイアは少なく、不透明なものや、濃すぎたり薄すぎたりするものが多いのです。そのため原石に熱を加えて、透明度や色の濃淡を調整されます。
今日市販のサファイアの大半が「加熱処理石」に属します
・加熱処理:色の改善を目的とした加熱がおこなわれています
・拡散加熱処理:色の変化を目的とした人為的な外部からの元素の拡散加熱処理が行われています。
・鉛ガラス等の含浸処理:透明度の改善を目的とした無色透明材の含浸がおこなわれています。